家族の介護で悩まないためには、家庭内だけでトラブルを解決しようとせず、ためらわずに地域内の介護事業所や行政機関にサポートを受けることがとても大切である。特に要介護度が高い場合には様々な介護サービスが必要となる。特別養護老人ホームへの入所や老人デイサービスの利用など、様々な介護サービスの必要性について家族間でしっかりと検討することが重要である。また、自宅で介護をする場合でも、仕事や家事のために家族の介護をする時間が限られるケースについては、週に数回程度訪問介護をはじめとした在宅で受けられるサービスを活用するなど工夫をすることが大切だ。利用可能な介護サービスの種類は、要介護度や各地域の事情などに左右される。そこで、早いうちから信頼のできる介護事業所のケアマネジャーや生活相談員などに問い合わせをしておこう。
各地の特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームなどの施設の中には、家庭内で家族の介護をしている人を対象に、ショートステイなどの短期間の受け入れをしているところもある。そのため、近い将来に家族の介護のニーズが高まることが予想される場合には、評判が良い施設の資料を請求したり、最新のホームページを確認したりすることが大切だ。その他、介護費用の負担については、主に利用した介護サービスの種類や契約期間などによって大きな差が出ることもあるため、家計の負担を最小限に抑えるうえで、定期的に家族で話し合いをする必要があるのだ。